M&A人材育成塾

第5回 「M&A専門講座」 (実施済)

  第5回「M&A専門講座」は、平成20年8月〜9月に、全5回のカリキュラムで実施いたしました。わが国M&Aの現状と今後の動向(潮流に変化はないのか?)を柱に、企業価値向上経営のもとになるM&Aスキームの組み立て(基本の再確認)、買収防衛策の是非と導入の場合の留意点、さらには企業統合成功の重要なカギを握るブランド戦略、そしてM&Aを活用した企業(経営)戦略、以上5つのテーマに絞り、具体的事例(ケーススタディ)を組み込みながら、それぞれの分野の専門家にお願い致しました。
講座の様子

〈セッション1〉 8月21日(木) 18:30〜20:30

テーマ 昨今のM&Aの動向
〜日本企業を取り巻くM&Aの底流に潜むもの〜
   

荒木 隆光氏・基本的に、わが国においても国際競争力の低下、規制改革の遅れ、少子高齢化にともなう国内成長力の鈍化等から業界間のコンソリデーションが行われる風土が生まれている。また、ここ数年来の構造改革によって蓄積した潤沢な余剰キャッシュを背景に海外資産の買収も活発化している。今後もすべての分野にわたって国内再編の可能性があり、過剰設備や成長力の限界を背景に、グローバルな発展を続けていくための合従連衡がすすむ、と考える。
  ただ、直近ではサブプライム問題の余波で一部案件に信用収縮の影響が出ており、M&Aマーケットも踊り場に来たかにみえる。わが国M&Aの現状と今後の動向について説明。

講師 荒木 隆光氏
株式会社新生銀行 コーポレートアドバイザリー部長

〈セッション2〉 8月28日(木) 18:30〜20:30

テーマ 企業価値向上経営と買収案件の評価・スキームの組み立て
   

保田 隆明氏・企業価値の概念が浸透するにつれ、資金調達戦略、株主還元政策などコーポレートファイナンス(企業財務)の重要性が増している。市場は企業価値をどう評価し、市場の評価を企業は経営にどう生かしていくか。さらには買収案件の評価を行い、どのようなスキームを組み立てるか、具体的事例にもとづき数値で分かりやすく説明。

講師 保田 隆明氏
ワクワク経済研究所LLP代表

〈セッション3〉 9月4日(木) 18:30〜20:30

テーマ M&Aと近時の法律問題
〜買収防衛策の是非(論点整理)と導入にあたっての留意点を中心に〜
   

葉玉 匡美氏・持ち合いを含めた安易な買収防衛策の導入は、過大な資本コストとその後の株価形成にゆがみを生じるリスクを負う。公正なルールに従った買収防衛策の導入はかく乱的な市場の圧力を緩和する意味で便益が費用に勝るが、こうした政策を採用する必要性と合理性(納得性)を資本市場に積極的に示さなければならない。その上で具体的買収防衛策の導入を考える。その他昨今のM&Aに絡む法律・制度問題を説明。

講師 葉玉 匡美氏
TMI総合法律事務所 パートナー弁護士 

〈セッション4〉9月11日(木) 18:30〜20:30

テーマ 企業統合におけるブランディング戦略
   

・M&Aの成立と成功とは異なる。「成立」とは案件の契約締結と法的手続きにおいて新会社が設立されることであり、「成功」とはM&Aの統合目的を達成し、利害関係者(ステークホルダー)の評価を得ることである。とりわけM&Aの成否は社員の働き甲斐の提供、また顧客、株主、生活者、地域、社会等ステークホルダーとの“新たな絆”が大切な要素となり、この点を意識したブランディング戦略の策定が重要である。 徳永 朗氏中谷 吉孝氏 

講師 中谷 吉孝氏 株式会社博報堂 研究開発局長
徳永 朗氏  株式会社博報堂 研究開発局 上席研究員 

〈セッション5〉 9月19日(金) 18:30〜20:30

テーマ M&Aを活用した企業(経営)戦略
   

安田 隆二氏・M&Aを導入する場合には、それ以前に明確な企業戦略が描かれていなければならない。また、M&Aの成否は経営統合の巧拙がカギを握っている。これらを成功した企業と失敗した企業の例を挙げて説明。また、グローバリゼーションが一段と進展する中で、日本企業はいかに賢明にM&Aを活用していくか、参加者(受講者)とともに考える。

講師 安田 隆二氏 一橋大学大学院国際企業戦略科教授