M&Aフォーラム賞

第10回M&Aフォーラム賞表彰式 

/ 2

続いて、表彰式は、受賞者の方一人ひとりの挨拶へと変わります。
正賞の白井様から、順にステージに上り、それぞれに受賞の喜びとともに、作品に対する思いや執筆の際のエピーソード、ご苦労話、関係者への感謝、今後の抱負などを作品に纏わるさまざまな話がコメントされました。

白井氏挨拶正賞の白井様は、「M&Aフォーラム賞正賞を受賞させていただきまして大変光栄に存じます。選考委員の先生方、並び関係者の皆様に、まずは厚く御礼申し上げます。」と述べられ、「最大の特徴は、実際にM&Aの第三者委員会の委員として活動している実務家と法学研究者が共著している点にあると考えています。私自身、書籍の企画段階から、ジャンルの異なる実務家の方と一緒に、膝を就き合わせて議論し、その上で共著の書籍を執筆するのは今回初めての経験で、非常に多くのことを学ばせていただきました。」として、受賞作品の特徴とともに、共著のお二人に対する謝辞を伝えられました。また、白井様は、第7回に続く2回目の受賞となったことを受けて、「前回は3年前の受賞でしたが、可能であれば、3回、4回と受賞したいという欲が出てきています。今後も研究活動に励みたいと思っています。」として、今後の抱負も話されました。

仁科氏挨拶次は、共著の仁科様が、「今回は大変栄誉ある賞をいただきまして、誠に光栄です。関係者の皆様、本当にありがとうございました。この本については、いろいろな方々にお礼の気持ちしかないのが正直なところです。」として、さらに、「私が書いた部分が多少なりとも価値があるとすれば、それはすべて、そういう機会をいただけた私の依頼者であるとか、依頼者の相手方だとか、さらには、相手方の代理人の先生だとか、M&Aの取引で相対することができた方々のおかげだと思っています。これからもそういう機会に恵まれることを祈るばかりです。」とまとめられました。

岡氏挨拶続いて岡様のスピーチでは、「このたびは、栄えある賞を頂戴しまして、誠にありがとうございました。」と始められ、続けて、「私は、毎年、この場の2列目以降に座っていて、M&Aフォーラムの始まる母体のM&A研究会の同窓会のような気持ちで参加して、表彰式のあとの懇親会もとても楽しみにしていました。今日は、壇上に立たせていただいて、光栄に存じます。これもひとえに、優秀な弁護士と優秀な大学の先生のお仲間になれたおかげと思っていて、両先生には本当に感謝しています。」と話され、さらに、「M&Aにおける第三者委員会という領域は、まだ研究も実務も積み重ねなければいけないところであり、私たちも中身をアップデートして、改訂版を出さなくてはいけないと思っています。」と付け加えられました。

次いで、奨励賞2作品の受賞者の皆様のスピーチとなり、まず、石綿様と棚橋様がステージに上がります。
石綿氏挨拶始めに、森・濱田松本法律事務所の石綿様が登壇し、「本日は、奨励賞をいただきまして、誠にありがとうございます。」と話された後、「棚橋弁護士と私は、9年ほど前から京都大学法科大学院でM&A法制という授業を持っていて、M&A法関係の講義をしてきました。そのシラバスなどをベースにして、「いつかM&A法関係の本を出しましょう」という話はしていました。M&Aはさまざまな分野にかかわることもあり、各分野の最新の実務を利用しながら、且つ、理論的なところにもできる限り踏み込んで一つの大系書を書くことという試みに、ようやく3年ほど前に着手しました。」と執筆のきっかけを説明された上で、「今回、どちらかということ、最先端の実務に取り組む現役バリバリの弁護士が執筆するように試みていて、我々としては、そうした弁護士が、実務の現場で、日ごろ悩みながら取り組んでいる分野を書面にして、広く皆様にご覧いただくことで、今後ご指導いただいたり、あるいは、日本のM&A法制の発展のお役に立てればという思いがあります。ですから、今後とも、皆様からいろいろなご指導や厳しいお言葉をいただければ大変嬉しいです。」とまとめられました。

棚橋氏 挨拶続いて、棚橋様は、「今日は、このような晴れやかな場に出させていただきまして、誠に嬉しい限りです。」と挨拶をされた後、石綿様の話を受ける形で「昨今のM&Aの書籍というのは一部分、または、あるテーマに関してまとめたものが多いですけれども、全体像を見たときにどういう形になるのかというというところに試みることになりました。我々実務家の知恵と経験を結集して、大系的なものを作るというチャレンジでもありました。」と振返られました。さらに、「1,000ページの本は自分一人では書けないです。私がこの場でこのような話をできるのも、同僚の弁護士40数名がいて初めて書けたという気がしています。私は実務家ということにある意味で誇りを持っているところはありますが、常に実務と理論をどのように架橋して、行きつ戻りつ、両方にとっていい形で発展していければいいと思います。微力ながら今後もがんばっていきたいと思っています。」と続けられました。

石綿様、棚橋様の挨拶が終わると、続いて、小澤様、池田様、井上様の3人がステージ上に並びます。
小澤氏挨拶
始めに小澤様から、「本日は、M&Aフォーラム賞奨励賞を受賞できて、大変嬉しく思っております。正直なところ、2年前に井上先生の研究室に入り、ファイナンスやガバナンスを学び始めた自分にとって、このような賞を受賞することができるとは思いませんでした。今回受賞できたのも、研究について何も知らない自分に、例えば先行研究の使い方、データの分析の仕方、論文の書き方などを一から指導してくださった井上先生、池田先生のおかげと思って感謝しております。」とし、受賞の喜びとともに、指導を受けた研究室の2人の恩師に対する感謝が述べられました。続けて、「本論文では、株式公開買付けにおける買付価格や投資家の応募行動、さらには、第三者機関による公正価格の提示が、投資家の心理によって影響を受けているという仮説を構築し、検証を行いました。そのため、投資家の心理がただ単に応募行動に影響を与えるということが、異なる意思決定主体である経営陣や第三者機関が決定する買付価格や公正価格にどのように影響を与えるかという仮説を構築した点がとても苦労した点です。」と付け加えられた後、「今後とも、本受賞に恥じぬように、これまでに学んできたM&Aや行動経済学に関する勉強や研究を引き続き続けるとともに、ガバナンスやファイナンスに関して、これまでに取り組んだことのない新しい研究テーマにもチャレンジしていきたいと思っております。」と今後の研究に向けた言葉がありました。

池田氏挨拶また、池田様は、「このたびは、奨励賞をいただき、誠にありがとうございます。大変感謝しております。」とし、さらに、「森・濱田松本法律事務所様には、データを提供いただきまして、誠に感謝しております。データがなければ、この論文は産まれなかったので、ありがとうございました。」と付け加えられました。その上で、「私自身は、伝統的なファイナンス理論、具体的には期待イコール最大化を前提に説明することがスタンダード、アプローチに慣れていましたので、検証結果は、その意味でサプライズがあり、とてもエキサイトして論文のアドバイスしたことを覚えています。」と振返られ、「今後も行動ファイナンスや行動経済学などの知見を用いて、企業のM&A行動を解明してみたいと思います。」とまとめられました。

井上氏 挨拶最後に、井上様からは、「本日は、栄えあるM&Aフォーラム賞奨励賞をいただきまして誠にありがとうございます。」とした上で、今回の受賞論文について、「過去の受賞作を見ても、M&Aの研究は、M&Aの実務家の方がM&Aの問題意識に沿って研究していくという論文が多いことがわかるのですが、今回は、行動経済学という全く異なる関心事からも、こういった分析もできるのではないかという側面で論文を書いています。こういう別のディシプリンからM&Aを研究していくというのも重要ではないか、ちょっと毛色が違っていいのかなと思っております。」と説明されました。また、自身が第1回M&Aフォーラム賞正賞を受賞したことを思い出されながら、「第1回の受賞は、私の博士論文を本にした作品でしたが、当時の指導教授であった現名古屋大学特認教授の加藤英明先生にどちらかというと引っ張ってきてもらったように思います。今回、10年目にして自ら指導した若手をこの場に連れてくることができて、嬉しく思っています。」とした上で、さらに、「できれば、池田さんに、10年後とは言わず、2年後でも3年後でも、若い学生を引っ張ってきて欲しいと思っています。」と、共著の池田様への期待を込められました。さらに、「一般に学術論文は、書籍と異なって、例えば雑誌等に掲載され、読まれたとしても誰もコメントしないのが普通で、全く暖簾に腕押しのところがあります。何かコメントがあっても、この論文の問題点、批判や指摘がほとんどのため、その意味では、今回、多くの評価を頂いたこの論文は、恐らく今日が頂点でしょう。」とユーモアを交えて喜びを述べられました。

最後に、選考委員会特別賞の童様がステージに上ります。
童氏 挨拶「このたびは、M&Aフォーラム賞選考委員会特別賞を受賞させていただきまして、大変光栄に思っております。選考委員会の諸先生方、主催者、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。」と挨拶され、「今回受賞したこの論文は、広告業界のM&Aをテーマにしています。私はビジネススクールに通いながら、広告代理店で仕事もしていました。私が在籍した会社は、年間100件以上のグローバルなM&Aをしていましたので、広告代理店のM&Aを調べようと思いました。」として、論文をまとめるきっかけについて語られたあと、「先ほどご指摘を受けたように、論文にはまだまだ課題も多く残っていますので、今後も研究を続けていければと思っています。」と付け加えられました。

会長・委員長・受賞者

スピーチが終わると、受賞者の皆様と落合会長、岩田選考委員長が加わっての記念撮影が行われ、式典は終了しました。M&Aフォーラム賞の歴史にまた新たなページが加わりました。

岩口氏挨拶表彰式の終了後は、懇親パーティーへと会場は変わります。

懇親パーティーの始めは、スポンサーでもある株式会社レコフ様から岩口敏史様(株式会社レコフデータ 代表取締役)の「第10回M&Aフォーラム賞の受賞者の皆様方おめでとうございます。」というご挨拶、ご祝辞とともに、「本日、ご列席の皆様方の益々のご健勝、ご活躍を祈念して乾杯」とご発声をいただきました。

 

懇親パーティ

懇親パーティーでは、落合会長、岩田選考委員長はじめ、今回の受賞の皆様に、ご多忙の中でご参加いただけた第9回までの歴代の各賞受賞者も加わり、参加者の懇親と親睦を大いに深める機会となりました。
また、当日、業務等の都合によりご参加いただけなかった歴代受賞の皆様方から、近況とともに受賞者への祝辞や昨今の活動などM&Aとの関わりについてメッセージが事務局から披露されました。

懇親パーティ

懇親会は、M&Aフォーラム発足の基礎となった旧M&A研究会(内閣府経済社会総合研究所)のメンバーの皆様やM&Aフォーラム関係者も加わり、終始和やかな雰囲気での盛会となりました。

大杉氏 挨拶宴の最後は、選考委員のお一人である中央大学法科大学院教授の大杉謙一様が、「M&Aフォーラム賞も10回目ということで、初回から審査を務めていますので、少し感慨深いものがあります。」とされた上で、「ただ毎年、そこそこ分量がある皆様の力作を読ませていただいている訳ですが、こちらが審査するだけの知見があるのか、むしろ、こちらが審査されるべきではないのか、というような気持ちにもなったりもします。法律に限らず、広くM&Aに関わる分野の作品をいわば強制的に読まされるということになっていて、私自身が時代から取り残されずに、なんとかキャッチアップしながら、M&Aという非常に変幻自在な分野について勉強させていただいているところです。」と述べられ、さらに続けて、「10年ということで、これまでこの会を引っ張ってくださった落合先生に感謝したいと思います。また、この表彰式が、毎年、受賞された方を中心に、いわば同窓会のような形で、普段のお勤めの組織や狭い意味での同業の壁を越えた集まりになっていることを嬉しく思います。」とも話され、参加された皆様に向けて「皆様でこれからもM&Aの分野等で日本を牽引して欲しいと思います。今日はありがとうございました。」とまとめられ、閉会となりました。

M&Aフォーラムでは、今後もさまざまな活動を通して、有意義な交流を図る機会を設けるよう、心がけていきたいと考えております。

式次第

/ 2